2009.06.08 東京新聞・朝刊・「コウノトリの郷から20」より、抜粋要約転載。
佐藤 稔さん(兵庫県立コウノトリの郷公園主任飼育員)の書かれた『こまやかな親の愛』より
そこで飼育されているコウノトリのお話しです。
『・・・・・・・・・
コウノトリは、慣れることはあってもなつくことは少ない。
そこで、監視カメラで行動観察をする。
コウノトリの繁殖は、夫婦共同で行う。
「抱卵」は、夫婦交代で行い、雌雄の抱卵時間は、
ほぼ同程度である。
子育て期には、親鳥は、未消化の餌を吐き出し、ひなに与える。
初期の、ひなが一度にたくさん食べられない時期は、
こまやかな愛情で母親が担っている。
たくさん食べる成長期は、質より量で、父親が担っている。
ある年、成長期に雄親がひなに餌を与えなくなった。
雌親は、雄親に代わり餌を与えていたが、
ついに、激怒。
壮絶な夫婦ゲンカが始まった。
隣に夫婦共通のケンカ相手となる別の個体を入れ、
ケンカは治まり事なきをえた。
コウノトリの子育ては、
夫婦それぞれの役割を果たすことで成り立っている。
そのバランスが崩れると、予想もしない結果となる。
人も、父親・母親の役割を果たすことが大事だ。
わたしもコウノトリを見習い、
子育てを頑張らねば。』
~~~~~~~~~~~~~~~~
我が家の場合だと、
父親は、ちいさい我が子(3人の男の子)とはよく遊んでいましたが、
思春期の頃には、
口では『父親の出番だ』と言いながら、
仕事を理由に、子育てに関わらずにいました。
特に、長男が、家庭内で暴れていた頃、
父親は、仕事にかまけて、
「僕は、知らん。家のことは、お前にまかせている。」
という、態度でした。
不思議なことに、色々な問題で、親を困らせたのは、
長男だけでした。
次男や三男は、特に困らせることもなく、
この時期、むしろ、助けになっていました。
子どもが、母親の背丈を超すころからが、
父親の出番ではと、経験上、思っています。
その頃、母親と子どもの力関係が逆転するのです。
それが、思春期のさまざまな問題が起きる、
一つのキッカケになっている気がします。
ここに、父親の重しがあると、ずいぶん違うし、
夫婦で協力して、対処すれば、
また、違った展開をしていたと思っています。
世の中の父親の皆さん、
子育てに関わっていますか?
お子さんが、母親の背丈を超す頃からが、
本当の出番ですよ!!
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