2009年4月7日火曜日

何か楽しいこと

『何か楽しいことはないかと思案している人のために、
70代の女性から届いたお便りを紹介しよう。

〈たのしみは・・・・・・・・・とき〉の五十二首の連作で知られる
歌人橘曙覧(たちばなのあけみ)の「独楽吟」を小覧で正月に取り上げた。
以来、日常で楽しみを見つけては歌にしている。

〈たのしみは 八十路越えたる 恩師のメール 心はずませ ひらくそのとき〉

幾つになっても師弟関係は変わらないらしい。
四月が将来恩師と呼べる人と出会える季節であることを、
思い起こさせてくれる。

週に数日、働いている図書館でも楽しみを見つけている。

〈たのしみは 小さき手をふり 園児らが 笑みをふりまき 帰りゆくとき〉

笑顔はいつも、人と楽しみを分かち合う力を持っているのである。

〈たのしみは 楽しきことを さらさらと 思いのままに 書けたそのとき〉

連作は二十首を越えた。
曙覧の五十二首といわずに、楽しみを増やしていってほしい。
もちろん無理をせず、マイペースで。

東京新聞・朝刊 2009.04.01 筆洗より転載』 

わたしも、つくってみました。

〈たのしみは 暖かな日に 庭に出て 春の息吹を 感じたるとき〉

あなたも、つくってみませんか。

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