2009年5月4日月曜日

ワーキングプア

2009.05.01の東京新聞・朝刊・本音のコラムより、
抜粋転載。

関根 秀一郎さんの書かれた「ファーストフード ユニオン」より

『・・・・・・・・

低賃金の組合員の多い派遣ユニオンは、マックでの打ち合わせが多い。
100円バーガーはワーキングプアの強い見方だ。
でも、100円マックを実現するには、働く人も安く使わねばならない。
世界中に低賃金労働を拡大し『マックジョッブ」という言葉が生まれた。

「安い料金で将来性のない仕事」という意味だ。

・・・・・・・・・

安いものを買うため、
安いものさえ買えないワーキングプアを増やしていく悪循環は、
これから働こうとする子供達の未来を奪う。』


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実は、我が家の長男は、
紆余曲折のあと、ホームヘルパー2級の資格をとり、
最初は身障者の人たちの授産施設で働いていました。
30歳のころです。
長男にとっては、まさに天職でした。

そこで子供達のお世話をしたり、
一緒に仕事をしたりすることにやりがいを感じていましたが、
長男の給料を聞いて、
私は愕然とする思いがしました。
年収が、父親の給料の2~3ヶ月分程度。
やっと巡り会えた、
天職とも思える仕事。
それなのに、こんなに安い給料。
未来への展望が開けない。

「ウ~~~」と、うなる思いでした。
これでは、結婚して、家庭を築いていけない・・・。
長男自身も、そう思っていました。

その後転職して、今は、有料老人ホームで働いています。
仕事の内容としては、本人にとても合っていて、
給料は、前よりは良くなりましたが、
やはり、仕事の量と、給料が見合っていない。

経営する企業は、利益を追求し、
入居している人たちは、少しでも安く利用したい、
介護保険も機能しているようないないような、
となると、そこで働く人たちの給料は安くなってしまう。

もっと、ていねいに接したくても、
人手が抑えられているので、
自分が理想とするだけ、時間をかけられない。
ジレンマにおちいり、体も気持ちも疲弊するようです。

私たちが安さを求めると、
その向こうにある働き手が安い給料を強いられている・・・
私たちは、そこまで思いを馳せて、
適正な給料で働ける環境をみんなで作っていかなければ、と思うのです。

こいうい状況も、我が子の置かれた状況から、
実感を伴って、初めて見えてきたことです。

みんなが、やりがいを持って働けて、
適正な給料をもらえる社会になると良いなあと、思います。

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