2009年5月12日火曜日

夫婦再編への警鐘

2009.03.25 東京新聞・朝刊・本音のコラムより、転載。
斎藤 学さん(精神科医)の書かれた「夫婦再編への警鐘」より

『日本の家族の変容が最も早く見える位置にいるらしい。
夫婦と子どもという世帯は急速に減少している。
それが私の目の前で日々、展開する。

例えば「下の子の高校進学が決まったから」
といった理由で妻から夫婦の解散が提案される。
夫たちの反応はさまざまで「勝手にしろ」とふてくされたり、
生活費を渡さなくなったりする場合もなくはないが少ない。

もともとこの種の夫婦は不登校、ひきこもり、家庭内暴力、薬物乱用、非行といった「子どもたちの問題」をきっかけに私との接触を求めてくるからだ。
子どもへの影響を考えるせいか、いきなり夫婦断絶にはならない。
むしろ、昨日聞いた例のように夫は「やり直そう」と哀願し、
妻の決意が変わらないと見ると退職金など今後の収入の一部を妻側に渡すことに同意したりする。

妻たちの中には子どもの問題にかかずらうのもやめにし、
結婚で中断された夢を追う者もいる。
例えば、昨日会った妻はイタリアでの歌のレッスンを再開したいと言っていた。
妻たちの言い分は夫との会話不足、接点の欠乏で、
子ども達の問題で途方に暮れていた際に支えてくれなかった夫への恨みである。

こうした形で、
妻と夫との関係がリセットされると子どもたちの問題の多くは緩和するので、
その種の思春期問題は夫婦関係の再編を促す警鐘とわかる。』

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この記事を読んだとき、思わず拍手をしました。
我が家で起こった状況そのままでしたので。

妻の気持ちが、とってもよく代弁されています。
夫である男性方の問題のとらえ方、お気持ちはどうなんでしょうか?

多くの方に読んでほしいと思いました。
今、問題を抱えているご夫婦に、
特に、ご主人に、読んでほしいと思いました。

3人の男の子の子育て中、
我が家では、長男がこの役割をしてくれました。
中2をピークの家庭内暴力で、警鐘を鳴らしてくれました。
20歳になる前まで、色んなことがありました。

即座の解決策は見つからなくても、
「困ったねえ。」と話し合えれば、
それで良かったのです。

でも、夫は、ほとんどの場合、
「僕は、知らん。」という立場を取り、
さらに、だめ押しが、「お前の育て方が悪い。」でした。

仕事よりも、大切なものがあるのに、
仕事にかまけて、
それに気づかなかったのでしょうか。

その時、取り組まなくてはならないのに、
その時でなくてはならないのに、
取り組めなかったのです。

となると、結末は見えてきます。
斎藤学さんの書かれている通りのことが起こったのです。

まだ、リセットはしていませんが、
淡々とした関係になっています。
(妻の言い分ですが・・・)

夫の言い分も聞いてみたいものです。

今、お子さんのことで問題を抱えているご夫婦に、
妻の立場からお願いします。

お子さんに何か問題が起こったとき、
どうぞ、ご夫婦で取り組んでください。
ご夫婦で問題に向き合うとき、
お子さんの問題も解決に向かい、
ご夫婦の関係も、更に深まります。

と、妻の立場から、物事を見ながら、
3人の男の子、未来の夫になる子どもを育てている・・・
複雑な気持ちでした。

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